はじめに
小学生のころ、工作が好きでプラモデルやラジコンをよく作っていた。夏休みの宿題も工作だけは楽しみで、バルサ材を削り出してモーターボートを作ったような記憶もある。
帆船模型というものを知ったのもちょうどその頃だ。知ってる模型の中でも別格の精巧さで是非とも作ってみたいと思った。しかし大した情報もなく子供にとっては未知の世界にも等しい敷居の高さに結局は挑戦せず終いとなってしまった。
あれから30年の時を経て初めて挑戦することにした。
船体選び
30年前とはことなり、どちらかといえばマイナーな趣味である帆船模型に関する情報もいくらでも手に入る。しばらくネットサーフィンをしながら、それなりにモノつくりに心得がありつつも初めて挑戦するのに手ごろなキットを探ってみる。
いきついたのがこれ。アークレー社の「サンマルタン号」。初心者向けキットとして実績のあるブランドのようで和訳と写真による説明書つき、というのが安心を約束してくれる決定打となった。そしてなにより船体が美しく初心者向けとはいえ十分満足できそうだ。
お値段33,000円。勢いで購入。
サンマルタン号
1588年メディナ=シドニア公アロンソ・ペレス・デ・グスマンの指揮のもとアルマダ海戦の旗艦として活躍した船です。嵐とイギリス艦隊の砲弾を逃れて、帰還できた数少ない船の1隻です。もともとは、ポルトガルでガレオン船San Martinhoとして建造され、1580年にスペイン所有となった船で、全長は、およそ180フィート、およそ1000トン、様々な口径で大砲を48門備えていたといわれています。
マイクロクラフト HPより
16世紀スペインの軍艦のようだ。アルマダの開戦についてもちょっと調べてみよう。wikipediaにも記述があったがこういうものはじっくり本を読むのが楽しい。すでに絶版のようだが一冊注文してみる。
キット到着
注文から三日ほどで到着。早速開封しちょっと仮組してみる。
事前情報の通り写真付きの説明書がついており、組み立て自体はそんなに難しくはなさそうだ。また、別船体ではあるが実際の制作日記と注意点を記した制作ガイドやDVDもついてきた。至れり尽くせりな感じで、じっくり取り組めば誰にでも完成にこぎつけれそうで一安心。
これが全部品。整形済みの子部品(ケース入り)以外はレーザーカットした板っ切れと、薄く細長い板っ切れだけ。
とりあえず今日はここまで。必要な道具もそろえずにノリとイキオイでここまで進めてきてしまった。子供のころはまるで見知らぬ世界のことであったが、今となってはなんてことがない。ちょっと値の張るおもちゃを買っただけ。だけどもあの頃のように見知らぬ何かを探りにこの模型つくりに取り組みたい。生涯にわたり抜け出せない世界にさまよいだしてしまうことを期待しながら。
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