【サンマルタン号製作記⑱】アンカーの製作 パート2

ストックをつくる。クラウンを挟み込む木製の部分。キットだとホワイトメタルで一体ものだと思うのだが、今回は欠品もしくは紛失のためスクラッチビルドで作るので異材組み合わせの組み立て品として作る。全然質感が違うと思うので頑張ってみよう。

↑youtube
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本体材料切り出しと整形

材料は2mm厚ウオルナットを使用した。短冊状に切り出し必要数である4枚分を接着剤で貼りあわせ型紙に合わせてまとめてやすりで整形した。整形後水につけて接着剤を溶かし分離して整形完了。

ちなみにストック両端が丸まっているが、これは1780年頃以降に導入された船底の銅板貼りを傷つけないためといわれている。サンマルタンは16世紀後半の船なのでおそらく先端形状は角ばっていたものと考えられる。今回はパンドラ(1790年頃)の図面を拝借したためそのまま丸形状とした。

↑型紙を貼り付けて整形

フープの製作

2枚合わせのストックを固定するためのバンド。実物は鉄でできていた。材料は0.3mm厚の真鍮板より切り出した。ストックの周囲に巻き付けて仮整形したのち、端部を銀ロウ付けによりつなぎ合わせたた。ここは力がかかる部分なのではんだ付けではなくロウ付けが好ましい。ロウ付酸化スケールや加工バリなどをやすりにて除去したのちブルーイングで仕上げる。

↑フープ(ロウ付け後)

組み立てと固定ボルト(釘)締結

部品がそろったのでいよいよアッセンブリ。やはり組み立てが一番楽しい。クラウンをストックで挟み込みフープをはめ込んでいく。これだけだと少し寂しいのでボルト固定も再現する。ストックに下穴をあけてφ0.55の真鍮ワイヤを挿入していく。そのあとストックから露出しているワイヤ端部などにブルーイング液を筆塗して黒くしていく。洗浄は全体を水洗いした。

↑アンカーを組み立てていく

これでようやくアンカーが完成した。大砲にならぶ萌えパーツであるがフルスクラッチで作り上げることができてかなり満足である。

次回は船体へのとりつけ。

つづく。

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